渡辺 實の“黒織部”

今様織部の名手、渡辺 實さんの個展に伺いました。黒織部を中心に力のこもった作品の数々を見ることが出来ました。

2006年06月06日(Tue)
渡辺 實の“黒織部”
力強さと安らぎが同居した“今様織部”の名手として知られる渡辺 實さんの個展を広尾で見てきました。
千利休が確立し、さらに古田織部の茶の美学がいかんなく発揮されているのが織部です。一般に織部というと銅緑釉を掛けた焼き物と思われていますが、今回の作品は窓絵をあしらった黒織部が中心。志野と共に美濃焼の代名詞ともいえる織部は、総織部に始まり、様式面で鳴海織部、赤織部、志野織部、美濃伊賀、美濃唐津などが焼かれました。黒織部は一部分を窓抜きにし、その部分に鉄釉で文様を描き、白釉を掛けたものをいいます。絵文様は身近な自然風景や、幾何学文様が一般的です。
渡辺さんはこの伝統手法に取り組み、独自の個性的な作風を築き上げた陶芸家です。

陶 歴
昭和25年 石川県金沢市に生まれる。
昭和48年 金沢工業大学土木工学科卒業。以後、橋梁の設計、研究に従事。技術士を取得。
昭和55年 独学で作陶を始める。
昭和56年 千葉県富里町に築窯。
平成元年 退職し、作陶に専念。
平成5年〜7年 東京芸術大学デザイン科非常勤講師。
平成13年 オーストラリア ブレスベン国際美術展に出品。
平成14年 フランス パリ エスパス・ジャポンにてグループ展。カナダ チリワック市「日本のアート展 in Canada 2002」に出品。芸術協会賞を受賞。
平成15年 ドイツ ヴュルツブルグ シーボルト博物館にて「日本のアートと工芸展」に出品。

三越日本橋本店、その他にて個展多数。 


クラフト小川では従来から渡辺さんの織部片口(酒注ぎ)・ぐい呑みなどの酒器類を緑・黒ともに扱ってきましたが、この機会にお願いしたのが下の画像の器。お茶漬けや具だくさんの汁物などに使いたい茶碗です。近日入荷予定につき乞うご期待です。
 
 



   


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《プロフィール》 昭和32年東京赤坂に生まれる。都立九段高等学校卒業。昭和52年東京学芸大学教育学部入学。美術科を専攻。故橋本次郎先生に彫塑を、橋本堅太郎先生(現 日展理事長)に木彫と彫塑を師事。昭和58年大学院教育学研究科修士課程を修了する。中学校教諭一級普通免許及び高等学校教諭二級普通免許を取得。昭和57年4月より昭和59年3月まで東京学芸大学付属小金井小学校にて講師を勤める。平成3年、家業である有限会社クラフト小川の代表取締役に就任。現在に至る。現住所は東京都墨田区。家族構成は家内と長男(中3)長女(高2)。愛読書は吉村 昭の小説と随筆(最近では“闇を裂く道”に感銘!)。それと吉田秀和の評論集。愛聴盤には4大B(バッハ・ベートーヴェン・ブラームス・ブルックナー)とヴェルディ・プッチーニのイタリアオペラが多い。好きな曲はフランクのヴァイオリンソナタ。
社団法人 日本彫刻会会員
社団法人 太平洋美術会会員

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